1160.JR鹿児島本線荒尾駅



JR荒尾駅は島式2面4線の地上ホームを有する鹿児島本線の駅である。
側線に留置線を持ち、駅舎と各ホームとは跨線橋で結ばれている。
1番線は上り線、2番線は折り返して上り方面に入る列車、3番線、4番線は下り列車が使用する。
鹿児島本線は門司港から八代までの区間は九州鉄道によって敷設された区間で、
1907年7月1日に国有化されてその先の延伸を果たした。
荒尾には1912年11月1日に「萬田」の駅名で開業した。
戦時中の1943年6月15日に「荒尾」に改称された。
開業当時の所在地名は玉名郡荒尾村だったが、
三井三池炭鉱の万田坑から採掘される石炭の積み込みの駅として機能していたため、
開業時は「萬田」と駅名となった。
しかし1942年に荒尾町と周辺の村が市制移行して荒尾市となり、
それに合わせて駅名も「荒尾」に変更された。
室町時代の古文書にも「荒処」や「阿らお」が出てきており、古くからこの地が「あらお」と呼ばれていたようである。
駅名には「万田抗」のモニュメントがあり、そこには以下のように記されている。

   国指定重要文化財三池炭砿旧万田抗施設
   【第二堅抗櫓(やぐら)】
  このモニュメントは荒尾市のシンボルとして今もなお残っている万田抗の第二堅抗櫓(やぐら)を、
 国立有明工業高等専門学校の生徒によって約1/5で設計し再現したものです。(実物:18.9m)
  万田抗は三池炭砿の抗口のひとつで、1902(明治35)年から1951(昭和26)年まで
 石炭の採掘を行っていた、わが国で最大級の炭砿施設です。採掘を中止したあとも三池炭砿の抗口を
 管理する施設として1997(平成9)年の閉山まで稼働していたことから、第二堅抗周辺の施設は、
 ほぼ完全な形で現在も残っています。
  このことから万田抗は1998(平成10)年に国の重要文化財に指定され、2000(平成12)年には
 炭砿施設で初めて国の史跡に指定されました。
  また、2009(平成21)年には「九州・山口の近代化指定産業遺産群」のひとつとして
 ユネスコ世界遺産暫定リストに記載され、世界遺産本登録を目指しております。
  ぜひ万田抗で本物の櫓(やぐら)の迫力をご覧になって下さい。

                         荒尾市教育委員会


画像 dd20161
撮影時刻 2014/05/23 09:35:41

駅前の三池炭砿旧万田抗施設のレプリカ。


画像 dd20162
撮影時刻 2014/05/23 09:36:23




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