533.一畑電車出雲大社前駅



出雲大社前駅は頭端式1面2線の地上ホームを有する大社線の終着駅である。
1930年2月2日に大社線が川跡駅からこの地まで開通した時に同時に開業した。
開業当時は“大社神門”という駅名だったが、1970年10月1日に出雲大社前に改称された。
一畑電車はもともと出雲市駅から一畑薬師のある一畑寺への参詣鉄道として建設されたため、この社名となったが、
その後、国鉄が出雲大社へのアクセス鉄道としての役割を一手に担っていたため、
これに参入するために国鉄大社駅より近い位置に出雲大社前駅を設置した。
瀟洒な西洋建築の駅舎は1996年に国の登録有形文化財建造物として登録されている。
以前は正面から見て右側には臨時改札が設置されていたが、
現在は改装し、2012年7月11日に「レストラン&カフェ LAUT 大社神門通り店」が開業した。
また映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」で使用されたデハニ50形52号車が側線を利用して公開されている。
そこには車両の紹介として以下のように書かれている。

    日本最古級の電車
   デハニ50形・52号車
    ご自由にご覧下さい。

 映画「RAILWAYS」の中で最も多く登場し、
 強い印象を残した車両がこの「デハニ50形」です。
 昭和3年、小境灘(現一畑口)〜北松江(現松江しんじ湖温泉)間、
 及び昭和5年の大社線開業に併せて新造された一畑電車唯一のオリジナル車両です。

 客貨同時輸送を考慮した荷物室付き車両であり、
 今ではほとんど見ることができない貴重な車両です。
 また、製造当時には当たり前だった客室の手動扉も、
 前国にいくつか残る同時代の車両が全て自動扉に改造された中にあって、
 唯一製造当時のまま残されている点においても貴重な車両と呼ばれる由縁です。

 この「デハニ50形」は1928年〜1929年に合計4両が製造され、
 現在は「52号」と「53号」の2両が現存しておりますが、
 老朽化の為共に2009年3月末をもって現役を引退しました。
 その後映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転手になった男の物語」撮影のために
 2009年8月の1ヶ月間、再び営業線上を走行いたしました。
 それ以降は、雲州平田駅の車庫内で保存しておりましたが、
 映画公開に併せ多くのお客様にご覧いただくため、ここ出雲大社駅に展示するものです。

      その他の主な特徴

 ■デハニの意味・・・・・・電動車・・・デ 三等車・・・イロハのイ 荷物車・・・ニ
 ■半鋼製車体・・・・・・今では製造不可能な木製の車体。
 ■リベットによる鋼板接着・・・・・・溶接技術に乏しかった時代を象徴するように、
                リベットを多用した外板。
 ■鉄道友の会エバーグリーン賞受賞
       ・・・・・・長年活躍し、今なお現役または保存されている車両に対して与えられるもので、
    1995年に受賞。
 ■車内改装・・・・・・1994年にデハニ52号、1999年にデハニ53号がそれぞれお座敷列車に改装されたが、
         映画「RAILWAYS」撮影のため、2009年にオリジナル内装に復刻。


画像 dd20394
撮影時刻 2014/05/25 16:03:11

リニューアル前の駅舎。



画像 dd01514
撮影時刻 2004/03/06 17:16:59
出雲大社の入口。
出雲大社駅から徒歩約7分の距離である。


画像 dd01517
撮影時刻 2004/03/06 17:23:17
出雲大社拝殿。
本殿は原則的に非公開になっている。


画像 dd01522
撮影時刻 2004/03/06 17:41:25




REI RINGONO Station
All rights reserved,
Copyright (C) Semisweet Apple Company and REI RINGONO 2010-2014