922.三岐鉄道西桑名駅



三岐鉄道西桑名駅は単式1面1線の地上ホームを有する北勢線の駅である。
西桑名駅から300mほど北にJR関西本線、近鉄名古屋線、養老鉄道養老線の桑名駅がある。
1914年4月5日に北勢鉄道が楚原までの14.5km間を開通させた時に起点駅として開業した。
開業当時は大山田という駅名だったが、1931年に西桑名に駅名変更された。
1915年8月5日に桑名町(後の桑名京橋)から大山田までの0.7kmが開通し、起点駅ではなくなる。
北勢鉄道は1934年6月27日北勢電気鉄道に社名変更、
戦時中の1944年2月11日に三重県内の鉄道各社と合併、三重交通となる。
1961年11月1日に桑名京橋から西桑名までが廃止、再び西桑名が起点駅となる。
1964年2月1日に三重交通の全額出資により三重電気鉄道が発足、北勢線を事業譲渡の上、
1965年4月1日に近畿日本鉄道と合併したが、近鉄の経営改善のために2000年に廃線が表明された。
それを受けて第三セクターの三岐鉄道が発足、地元自治体から鉄道用地取得費用や運営資金などの負担を受け、
近鉄側も鉄道用地は優勝で地元自治体に譲渡したが、鉄道施設などについては無償で三岐鉄道に譲渡した。
北勢線はナローゲージと呼ばれる特殊狭軌路線である。
日本の鉄道のレールの区間にはいくつかの種類がある。
ひとつは新幹線や一部の私鉄などで採用されている1,435mmの軌間で“標準軌”と呼ばれる。
日本では一番多いわけではないが、欧米で一般的に採用されているためにこう呼ぶ。
この1,435mmより広い軌間を“広軌”といい、国際的には“ブロードゲージ”と呼ばれる。
しかし現在の日本にはブロードゲージはない。
1,435mmより狭い軌間を“狭軌”といい、国際的には“ナローゲージ”と呼ぶ。
日本の標準的な狭軌(と、云う言い方も変だけれど)は、現在のJRグループの在来線で採用されている1,067mmである。
また私鉄でもこの軌間を採用しているところは多い。
日本では「狭軌」と呼ぶ場合、1,067mmの軌間を差すことが多い。
「標準軌」と「狭軌」の間に1,372mmという軌間があり、
京王本線や都電、東急世田谷線などが採用しており、“偏軌”という。
また「馬車軌間」とも呼ばれる。
この軌間を最初に採用した経緯が、
馬車鉄道時代に標準軌では馬の足がレールに引っかかってしまうため、
標準軌より少し狭い軌間として採用されたことに由来する。
日本の鉄道は多くで相互乗り入れしている。
そのため相互乗り入れ先の軌間に改軌していることが多い。
これらの3つの軌間が日本の鉄道のほとんどで採用されているのだが、
一部の鉄道では更に狭い軌間を採用しているところがある。
これは“特殊狭軌”と呼ばれ、762mmの軌間である。
日本では762mmの軌間に対して“ナローゲージ”と呼ぶことが多い。
この軌間は鉄道黎明期で多く採用されたもので、軽便鉄道で多く採用された。
しかしその多くは廃止されたり、国鉄などに吸収された際に改軌され、
現在762mmのナローゲージが残っている路線は、
観光路線である黒部峡谷鉄道本線を除くと、近畿日本鉄道内部と八王子線、
かつて近鉄路線でありながら地方鉄道である三岐鉄道に移管された北勢線などしかない。
近畿日本鉄道内部線は「うつべ」と読み、営業距離は5.7km、8駅の単線路線。
近畿日本鉄道八王子線は営業距離1.3km、2駅の単線路線で、
八王子線は内部線日永から分岐していることから、
二つの路線を総称して“近鉄内部・八王子線”と呼ぶことが多い。
また三岐鉄道北勢線は営業距離20.4km、13駅の単線路線である。


画像 dd08047
撮影時刻 2007/03/17 13:01:43



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