970.JR北上線ほっとゆだ駅



JRほっとゆだ駅は単式1面1線と島式1面2線の計2面3線の地上ホームを有する北上線の駅である。
駅舎側の1番線は下り、2番線は上り、3番線はほっとゆだ駅で折り返して始発となる列車が使用する。
1番線も折り返し運転は可能な配線となっており、島式ホームには構内踏切で繋がっている。
北上線は北上側から東横黒軽便線として、横手側から西横黒軽便線としてそれぞれ建設され、全通後に横黒線となった。
北上側からは1921年3月25日に東横黒軽便線として黒川尻(現・北上)から横川目までが部分開業、
その後延伸していき、1922年9月2日に東横黒線に改称、1924年10月25日に大荒沢間で延伸した。
横手側は1920年10月10日に西横黒軽便線として横手から相野々までが部分開業、
その後延伸していき、1922年9月2日に西横黒線に改称した。
西横黒線は1922年12月16日に黒沢から陸中川尻まで延伸したが、この時終着駅として開業した。
開業当時は“陸中川尻”の駅名だった。
1924年11月15日に大荒沢から陸中川尻までの間が延伸して開業、黒川尻から横手までが全通した。
この全通に合わせて西横黒線を東横黒線に編入して横黒線と改称した。
“横黒線”は“横手”と“黒沢尻”から一文字ずつとったが、
黒沢尻が1954年3月25日に北上に改称されてしまったため、路線名も1966年10月20日に北上線に改称された。
国鉄分割民営化後の1989年4月1日から併設する温泉施設「ほっとゆだ」が営業開始した。
現在の駅舎も温泉施設「ほっとゆだ」の開業に合わせて運用を開始した。
温泉施設に合わせて1991年6月20日に駅名も“ほっとゆだ”に改称された。
“ほっとゆだ”は北上線の中でも駅舎に温泉施設が併設されていることで全国的にも有名な駅である。
ここは入浴料はおとな250円と温泉施設にしては普通の銭湯並みに安い。
その理由はここは西和賀町の町営公社「西和賀産業公社」が経営しているためである。
利益重視よりも町民の福祉目的が強いためにこの価格に抑えられているのだ。
その代わり、浴室の設備は一般の銭湯並みで如何にも町営施設といった感じである。
「ほっとゆだ」の温泉分析書及び別表には以下のように書かれている。

    ほっとゆだ

 1.源泉名/川尻温泉(駅前の湯)
 2.温泉の泉質/ナトリウム・カルシウム−硫酸塩、塩化物泉
        (低張性・弱アルカリ性・高温泉)
 3.源泉の温度/64.1度
 4.温泉を公共の浴用に供する場所における温泉の温度/43度
 5.温泉の成分(pH 8.1)
    陽イオン
 Li 0.43mg/kg
     Na 649mg/kg
 K 19mg/kg
 Mg 3.6mg/kg
 Ca 325mg/kg
 Fe 1.0mg/kg
 Mn 00.4mg/kg
 Al 0.03mg/kg
    陰イオン
 F 3.0mg/kg
 Cl 663mg/kg
 HS <0.5mg/kg
 So4 1260mg/kg
 HCO3 12mg/kg
 Br 11.3mg/kg
 I 0.47mg/kg
    非解離成分
 H2SIO3 62mg/kg
 HBO2 41mg/kg
    その他微量成分
 As 0.39mg/kg
 Cu <0.01mg/kg
 Fe 2 0.06mg/kg
 Pb <0.01mg/kg
 Hg <0.0005mg/kg
    溶存ガス成分
 CO2 0.7mg/kg
 H2S <0.5mg/kg
    総成分
 3.882g/kg

 泉質別適応症は神経痛、筋肉痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、
 うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、
 疲労回復、健康増進

そしてここの施設が有名になった理由の一つが浴室内にある信号機である。
普段は点灯していないが、列車が近づくと信号が点灯し、
そのために入浴を楽しみながらも列車に乗り遅れることがないようになっている。

    信号の点燈案内

 青色 発車時間の約45分前から30分前
 黄色 発車時間の約30分前から15分前
 赤色 発車時間の約15分前から発車時間
 無燈火 それ以外の時間
   ※尚、この時間は、あくまでも目安となりますので、ご了承下さい。


画像 dd08866
撮影時刻 2007/07/22 11:21:38

JRほっとゆだ駅全景。
入浴施設が併設されている。


画像 dd08872
撮影時刻 2007/07/22 12:22:20




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