978.東武鉄道葛生駅



東武鉄道葛生駅は単式1面1線の地上ホームを有する佐野線の終着駅である。
東武佐野線は1889年6月23日に安蘇馬車鉄道によって葛生から吉水まで開業したのに始まる。
葛生もこの時に終着駅として同時に開業した。
安蘇馬車鉄道同年8月10日には佐野まで延伸し、
1983年4月13日には安蘇馬車鉄道が佐野鉄道に名称変更する。
その後に馬車鉄道から普通鉄道に変わり、
1912年3月30日に佐野鉄道が東武鉄道に吸収され東武佐野線となった。
佐野から館林まで延伸したのは1914年8月2日で、東武鉄道になってからである。
葛生は石炭、セメント、ドロマイドなどを運搬する貨物基地としての役割が大きく、
かつては東武会沢線、東武大叶線、日鉄鉱業羽鶴専用鉄道の3つの路線が敷設されていた。
物流の中心が鉄道貨物輸送であった頃にはこの駅は相当栄えたようだが、
現在ではトラック輸送が中心となり、東武鉄道の貨物取り扱いも次第に減って、
1986年10月12日には貨物扱いは全廃された。
現在では旅客営業だけの小さな駅になってしまったが、
貨物輸送華やかりし頃の名残として貨物ヤードに使われたと思う広い用地が残っている。
しかし線路は留置線3本を残して撤去され、もの悲しさだけが漂う。


画像 dd09020
撮影時刻 2007/09/08 13:07:46



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