1018.和歌山電鐵伊太祈曽駅


 


和歌山電鐵伊太祈曽駅は島式1面2線の地上ホームを持つ貴志川線の駅である。
駅舎とホームとは構内踏切で結ばれ、1番線は貴志方面、2番線は和歌山方面が使用する。
伊太祈曽駅は和歌山電鐵本社や伊太祈曽車両基地が併設されており、和歌山方面の始発列車は1番線を使用する。
また貴志川線の中で唯一の有人駅でもある。
和歌山電鐵貴志川線は1914年4月1日に設立された山東軽便鉄道によって、
日前宮、竈山神社、伊太祁曽神社などへの参詣鉄道として1916年2月15日に大橋から山東まが開業した。
大橋は現在の和歌山駅の南西に位置する場所で、開業当時の始点駅である。
この開業時に終着駅として開業した山東が現在の伊太祈曽である。
1917年3月16日には現在の紀勢本線紀和駅近くの中ノ島まで延伸して起点を変更、
1924年2月28日に紀勢西線(現・紀勢本線)東和歌山(現・和歌山)が開業したのに伴い、
起点の中ノ島から秋月(現・日宮前)までを廃止、東和歌山に起点を変更している。
山東軽便鉄道は1931年4月23日に和歌山鉄道に社名変更、
1933年8月18日には山東から貴志までが延伸し、全通した。
この全通に際して山東から伊太祁曽に駅名を変更している。
和歌山鉄道は1957年11月1日に和歌山電気軌道と合併、同社の鉄道線となった。
和歌山電気軌道は新町線、海南線と乗り継ぐことで、
南海電気鉄道和歌山市駅の最寄りである市駅前電停に繋がっていた。
1961年11月1日には南海電鉄と合併、同社貴志川線となった。
しかし1971年4月1日には軌道線全線が廃止され、貴志川線は南海電鉄本線から孤立することになる。
利用者減から南海電鉄は貴志川線の廃止を決定、2005年9月末の撤退が決まった。
これに対して和歌山県、和歌山市などの沿線自治体が存続のために費用負担をした上で事業継続主を公募、
2005年4月に両備グループの和歌山電気軌道が存続会社と決定、
南海電鉄撤退の半年延長を経て2006年4月1日に和歌山電鐵が事業を継承した。
この事業継承と同時に駅名の表記を「伊太祁曽」から「伊太祈曽」に変更した。
漢字を変更しただけで読み方の「いだきそ」の変更はない。
また貴志川線は貴志駅のタマ駅長で有名になったが、2012年にタマ駅長代理として岡山で保護されたニタマが就任、
普段は本社のある伊太祈曽で駅長をしている。


画像 dd09940
撮影時刻 2008/04/12 12:42:16

伊太祁曽駅は車両基地も兼ねている。


画像 dd09941
撮影時刻 2008/04/12 12:48:56




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