1086.JR室蘭本線室蘭駅



JR室蘭駅は頭端式1面2線の地上ホームを有する室蘭本線支線の駅である。
室蘭本線は室蘭から岩見沢までの区間は北海道炭礦鉄道によって敷設され、
その後国有化されてから長輪線として建設された東輪西(現・東室蘭)から長万部の区間からなる。
北海道炭礦鉄道は炭鉱から産出される石炭を積出港に運搬する目的で敷設され、
函館本線の一部などを敷設した鉄道会社で、1892年8月1日に室蘭(現・東室蘭)から岩見沢まで開業、
1897年7月1日に室蘭(現・東室蘭)を輪西に改称の上、室蘭までを延伸開業した。
この時駅が設置されたのは現在地より約550mほど海に近い場所に設置された。
北海道炭礦鉄道は鉄道国有法により1906年10月1日に国有化された。
1909年10月12日の線路名称制定により室蘭から岩見沢までが室蘭本線の駅である。
1923年12月10日には長輪線として長万部から静狩が開業、
1925年8月20日には輪西(現・東室蘭)から伊達紋別まで長輪東線として敷設、
長万部から静狩の開業区間を長輪西線に改称した。
1928年9月10日には静狩から伊達紋別の区間が開業、長輪西線と長輪東線を合わせて長輪線とする。
1931年4月1日に長輪線を室蘭本線に編入、同時に輪西(現・東室蘭)から室蘭までが支線となる。
石炭産業の衰退により輸送量が減少、炭鉱の閉山などで1969年11月には石炭貨物の扱いを中止、
1977年7月22日には貨物扱いそのものが中止とし、
同年10月1日に現在地に駅舎を移設、旧駅舎は室蘭市に譲渡され、室蘭観光協会として利用されている。
立て看板には以下のように書かれている。

   旧室蘭駅舎公園

  〜明治の面影を残す終着駅のメモリアル〜

  幌内炭坑の石炭の積出し港となった室蘭港と室蘭の発展を支えてきた大動脈が
 室蘭〜岩見沢缶に布設された鉄道路線・室蘭本線であり、
 その栄枯盛衰の一部始終見守り続けながら現室蘭駅が開業100周年の記念すべき年に、
 幾多の思い出を刻みながら大役を無事終え、
 平成9年10月1日のダイヤ改正をもって新室蘭駅に世代交代し、
 その歴史の幕を閉じることとなった。
  明治30年(1897)輪西〜室蘭間の鉄道完成により、
 現長崎屋中央店向かい付近に当時建設され一度他に移転後、
 明治45年(1912)現在地に新築された。
  昭和54年長年の風雪で痛んだ駅舎を改修したが、
 札幌の時計台と同じ寄せ棟造りで明治建築の面影を残す
 屋根や白壁づくりの外観を保存した全国でも珍しい建物である。
  平成11年(1999)8月13日国の登録有形文化財として正式に登録された事により
  これまで室蘭駅が果たしてきた役割を後世に伝えるため
 歴史的建造物・室蘭駅を保存するとともに旧室蘭駅周辺を整備する事となった。

                           室蘭駅


画像 dd12035
撮影時刻 2008/11/13 11:13:05

旧室蘭駅。


画像 dd12039
撮影時刻 2008/11/13 11:24:42
旧駅舎内に保存されている看板。


画像 dd12041
撮影時刻 2008/11/13 11:31:01
 




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