1091.JR根室本線厚岸駅



厚岸駅は単式1面1線と島式1面1線の計2面2線の地上ホームを有する根室本線の駅である。
もともとは島式ホーム1面2線だったが、浜厚岸まで結んでいた貨物支線が廃止、撤去されたため、
駅舎から直接移動できるホームを増設し、島式ホームの1面のみを使用するため、
実質的には単式2面2線の構造ともいえる。
駅舎側の新設したホームは1番線に付番され、原則的に上下線ともこちらを使用する。
2番線は厚岸で上下線が交換する場合、下り列車が旧島式ホームの2番線に入線し、1番線は上り列車が使用する。
2番線の島式ホームとは跨線橋で結ばれている。
根室本線は北海道鉄道敷設法により旭川と釧路を結ぶ幹線鉄道として建設された。
北海道官設鉄道によって旭川からは十勝線として、釧路からは釧路線として敷設されていった。
十勝線、釧路線ともに1905年4月1日に官設鉄道に移管された。
全通後に滝川からの新線が敷設され、滝川から釧路までを釧路本線とし、
旭川から下富良野までを富良野線として分離された。
1917年12月1日に釧路から厚岸まで延伸、浜厚岸まで貨物支線も同時に開業した。
1919年11月25日に厚床まで延伸、途中駅となる。
1921年8月5日に根室まで延伸して全通、
全通に合わせて滝川から根室までの区間を釧路本線から根室本線に改称した。
現在の駅舎は1965年10月13日に改築されたものである。
浜厚岸まで結ぶ貨物支線は1982年11月15日に廃止され、
駅舎側に単式ホームは1999年3月22日から使用開始された。
厚岸は「あっけし」と読み、由来はアイヌ語の「アツ・ケ・ウシ」から来ていて、
意味は「オヒョウニレの皮をはぐ所」である。
「オヒョウニレ」とはニレ科の「オヒョウ」という植物のことで、別名は「厚司の木」という。
アイヌでは樹皮を「アットゥシ」という布に織り、「厚司の木」という別名はこの名に由来する。
駅舎前には「国泰寺山門 徳川葵の門/2000年記念」という木の切り株で作った碑がある。
そこには以下のような説明書きが添えられている。

  国泰寺のゆらい

 文化元年(一八〇四年)、徳川幕府はエゾ地(北海道)鎮護とアイヌ人の教化を図る為、
 有珠の善光寺、様似の等樹院とともに三官寺として建立し国泰寺住職に十万石という大名格式を与え、エゾ地鎮護を期待した。
 昭和六一年、道東随一の古刹も建て替えられましたが、
 本堂の入口及び山門に残っている葵の紋は今日でも格式の高さを物語っています。
 ぜひ訪れてはいかがですか。
                           JR花咲線厚岸駅

記念の碑には「2000年」と書かれているが、計算すると「200年」くらいしか立っていないような気がする。


画像 dd12105
撮影時刻 2008/11/14 17:16:46



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