227.JR東海道本線熱海駅




JR熱海駅は東海道本線の駅であり、東海道新幹線にも駅がある。
また熱海を起点として伊東線が伊東駅まで延びていて、そこから先に伊豆急行線が続いている。
また熱海は東海道本線のJR東日本とJR東海との境界駅になっている。
しかし正確な境界は隣り駅である丹那トンネル東側坑口付近の伊東線来宮駅上り場内信号機であり、
そのため在来線はJR東日本の管理駅となっていて、駅の看板も「JR東日本 熱海駅」となっている。
東海道新幹線熱海駅に関してはJR東海の管理である。
在来線は単式1面1線と島式2面4線で、単式ホームが伊東線の折り返し列車の発車番線となっている。
新幹線は相対式2面2線で、在来線との通し番号で6番線、7番線となっている。
東海道本線はもともと山岳地帯を回避して現在の御殿場線経由で敷設され、
熱海を回避する形で官設鉄道(現・東海道本線)が敷設されていった。
熱海に最初に鉄道が引かれたのは1895年で、豆相人車鉄道が人車鉄道として吉浜(湯河原あたり)−熱海間の10.4kmを敷設したのが始まりである。
その後1900年までに早川口まで延伸し、小田原電気鉄道と接続する。
小田原電気鉄道は1888年10月1日に国府津から小田原を経由して湯本(現・箱根湯本)間に敷設された小田原馬車鉄道が始まりで、
1896年10月314日に小田原電気鉄道に改称され、1900年3月21日に電化された。
豆相人車鉄道は1905年に熱海鉄道に社名が変更され、翌年に人車鉄道から軽便鉄道に切り替えのための改軌工事を開始し、
1907年に完成して蒸気機関車による運転が開始された。
熱海鉄道は1908年に大日本軌道に買収され、1920年に熱海軌道組合の管轄路線となる。
国府津から山側を入り、沼津に至る路線だった官設鉄道だが、山岳路線のために急勾配が多いことから、
海岸側を走る路線の建設が始まり、熱海線として1920年10月21日に国府津から小田原までが開業、
その後延伸し、1925年3月25日に熱海までの延伸が完了した。
一方、1923年9月1日に起こった関東大震災により熱海軌道組合の軽便鉄道は全線不通になり、
その後復興されることなく廃止となった。
熱海線は1934年12月1日に沼津までの延伸が完了し、東海道本線と名称が変更される。
それまで東海道本線を名乗っていた山岳ルートは御殿場線に名称が変更された。
1935年3月30日には伊東線が網代まで部分開業し、1938年12月15日に伊東まで延伸した。
1964年10月1日には東海道新幹線が開業し、同時に熱海にも駅が出来る。
熱海は近隣の観光地へ玄関口であり、熱海近辺は温泉地のほか、熱海湾の熱海ビーチライン等もある。
海側に駅舎が出来ていて、基本的には山側へは直接出ることは出来ない。
駅前には「熱海軽便鉄道7機関車」が展示されており、解説文には以下の通り書かれている。

 この機関車は明治40年から大正12年まで、
 熱海=小田原間の25キロメートルを2時間40分かかって走っていたものです。
 この鉄道は関東大震災により廃止されましたが、
 その後、各地の鉄道建設工事に活躍したのち
 神戸市の国鉄鷹取工場内に標本車として展示されていたものを熱海市が払い下げをうけ修復して、
 ゆかり深い故郷へ貴重な交通記念物としてかえってきたものです。

また「熱海軽便鉄道7機関車」に隣接して、2003年12月10日に足湯が設置された。
「熱海温泉大間欠泉足湯 家康の湯」と名付けられていて、
1604年(慶長9年)3月に徳川家康が7日間熱海に滞在した事に基づき、
その400周年記念として設置されたものである。

  家康の湯

 1.温泉名/熱海134号泉(熱海市田原本町145−17・高架温泉槽)
 2.温泉の泉質/ナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩温泉
        (低張性・弱アルカリ性・高温泉)
 3.源泉の温度/68.9度
 4.温泉を公共の浴用に供する場所における温泉の温度/42度
 5.温泉の成分(pH 8.1)
    陽イオン
    Na 704.7mg/kg
 K 33.4mg/kg
 Mg 4.0mg/kg
 Ca 599.8mg/kg
 Mn 0.2mg/kg
    陰イオン
 Cl 1594.0mg/kg
 Br 1.7mg/kg
 I 0.3mg/kg
 So4 796.2mg/kg
 HCO3 38.0mg/kg
    非解離成分
 H2SIO3 98.6mg/kg
 HBO2 10.4mg/kg
 HAsO2 0.4mg/kg
    その他微量成分
 Al <0.02mg/kg
 OH 0.021mg/kg
 Fe 2 0.06mg/kg
 Cu <0.01mg/kg
 T-P <0.03mg/kg
 Fe 3 <0.05mg/kg
 CO2 <0.1ng/kg
    溶存ガス成分
 CO2
    総成分
 3.882g/kg

泉質別適応症はきりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、動脈硬化症とのこと。
入湯料は無料である。


画像 de5264
撮影時刻 2002/08/04 08:58:58

駅前に展示されている熱海軽便鉄道7機関車。


画像 de5265
撮影時刻 2002/08/04 08:59:43
駅前の足湯「家康の湯」。


画像 dd06736
撮影時刻 2006/09/10 08:53:31




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