364.JR常磐線大甕駅



JR大甕駅は常磐線の駅であり、かつては日立電鉄線が接続していた。
「大甕」は難読駅名で「おおみか」と読む。
因みに駅名では「大甕」となっているが、住所表示は「大みか」、日立電鉄の駅名表示では「おおみか」となっている。
大甕駅は1897年2月25日に日本鉄道磐城線が水戸から平(現・いわき)まで初めて開業したときに出来た駅で、
その後、常磐線が土浦線、水戸線の一部と統合されて海岸線となった。
日本鉄道海岸線は1906年11月1日に国有化され、
1909年10月12日に国有鉄道線路名称制定の時に「常磐線」と変更された。
大甕駅には2005年4月1日にまで日立電鉄線が接続し、
おおみか駅から内陸側を行き常北太田まで、おおみか駅から更に海岸よりを鮎川まで結んでいた。
常北太田はJR水郡線常陸太田駅と徒歩5分の距離で接続していた。
路線は常北太田から鮎川まで一体で運行されていたが、線籍上では二つに分かれていた。
1928年12月27日に常北電気鉄道が大甕−久慈(後に久慈浜に改称)を開業させたのが始まりで、
1929年7月3日には常北太田まで延伸された。
1944年の戦時下で日立製作所の傘下である日立バスと合併し、日立電鉄となる。
大甕−鮎川間が開業したのは戦後になってからである。
1947年9月1日には大甕−鮎川間が開業して日立電鉄線の全路線が開業した。
日立電鉄線は日立製作所の沿線従業員やその家族の足として開通し、
最盛期は1961年で年間旅客数717万人を記録したが、
その後の自家用車の普及や事業展開の方針変換で沿線従業員の減少など、
この鉄道を取り巻く状況は悪化の一途をたどり、
1988年には赤字に陥り、年間旅客数2002年には全盛期の25%までに激減した。
そのため2004年2月1日に全線廃止を表明、同年3月26日に関東運輸局に鉄道事業廃止届出書が提出された。
そして沿線住民の反対を押し切る形で2005年3月末日で廃止され、バス路線に転化された。


画像 de8552
撮影時刻 2003/07/26 09:29:07



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